任意のmRNAを簡便に搭載可能な凍結乾燥脂質ナノ粒子製剤の開発
東北大学大学院薬学研究科の秋田英万教授、千葉大学大学院薬学研究院の田中浩揮助教を中心とする研究グループは、LNPを凍結乾燥させた固形製剤に任意のIVT-mRNAを加えて短時間加熱するだけでmRNA-LNPが調製できる技術を確立しました。中空のLNPとIVT-mRNAを混合した状態で熱のエネルギーを加えると、カプセルの構造が変化してIVT-mRNAが自発的に内封されます。この方法で作成されたmRNA-LNPは従来の技術で作成されたmRNA-LNPと同等の構造を有し、血液中に投与した場合においても同等の活性を発揮します。
本製剤を利用すれば、誰でも簡単にmRNA-LNPを調製できることから、mRNA創薬を劇的に加速できると期待されます。
本成果は2023年1月31日(現地時間)に ACS Nano 誌電子版に掲載されました。