本学の概要

千葉大学薬学部の校舎は、千葉大学亥鼻キャンパスにあります。亥鼻キャンパスには、薬学部以外にも医学部、看護学部、医学部附属病院などがあり、医療系学部が同一地区に集結した全国的にも希な医療系教育・研究体制が構築されており、医学部・薬学部・看護学部が協働して専門職連携教育 (IPE) を行うなど、医療系学部は教育や研究において密接な協力関係を築いています。 本学は、開学以来、製薬企業や化学工業などの医療産業界、病院や薬局などの医療機関、国や地方公共団体などの行政機関、大学や研究所などの教育・研究機関に多くの優れた人材を輩出してきました。これは本学の大きな誇りとするところです。

近年、高度で多岐にわたる職能を持つ薬剤師の輩出が社会から要望されてきました。こうした社会の要請に対応すべく、平成18年度 (2006年度) から薬学6年制教育が開始されました。本学も創薬研究者の育成を主眼とする4年制薬科学科と、薬剤師や医薬品開発・医療行政従事者の育成を主眼とする6年制薬学科の2学科を併設しています。1年次と2年次は、両学科を区別せずに共通の講義科目を履修するところに本学の特徴があります。平成30年度 (2018年度) から、前期日程入試では両学科を一括募集し、2年間の講義等を通して将来の進路を考え、3年次進学時に自身の希望に応じていずれかの学科を選択します。また、推薦入試では薬学科、後期日程入試と9月入学帰国子女特別選抜では薬科学科を募集しています。選抜方法を多様化することによって、広い範囲より有能な人材を受け入れています。それぞれの学科で将来の進路が異なりますが、両学科ともに、知識や技能の修得だけでなく、問題解決能力を身に付けたグローバルに活躍する人材の育成を目的としています。大学院教育として、薬学科には大学院博士課程、薬科学科には大学院修士・博士課程が設置されており、より高度な専門教育が行われています。優秀な学生は修士課程や博士課程の早期修了制度を利用できます。 

教育・研究の国際化にも力を入れ、外国人教員を採用し英語による授業を行っているほか、海外交流協定校との間の交換留学や共同研究も盛んに行われています。研究者養成として優れた実績を残し、日本薬学会年会における学生優秀発表賞受賞者数は全国の薬学部・薬科大学の中で常に上位を占めています。また、薬学科は高い薬剤師国家試験合格率を誇り、卒業生は病院、医薬品医療機器総合機構 (PMDA)、行政、企業などに就職しています。一方、薬科学科卒業生のおよそ95%以上は毎年大学院修士課程に進学し、研究者としての道を歩んでいます。そして、修士課程や博士課程修了者は、企業、大学、研究所、行政機関、医療機関など高度な専門性を持つ幅広い分野で活躍しています。 

「くすり」を介して人類の健康と福祉に対してグローバルに貢献する意欲のある皆さん、本学で共に未来に向かって歩みましょう。

本学の歴史(沿革)

旧校舎の屋根飾り

千葉大学薬学部は、我が国で最も歴史のある薬学部であり、その歴史は明治23年 (1890年) に設置された第一高等中学校医学部薬学科まで遡ります。

 明治34年 (1901年) に千葉医科大学附属薬学専門部と改称され、昭和24年 (1949年) に現在の名称である千葉大学薬学部となりました。昭和39年(1964年)に大学院薬学研究科修士課程、昭和54年(1979年)に同博士課程が併設され、昭和62年(1987年)に旧千葉大学附属生物活性研究所から3研究室が加わりました。平成6年(1994年)には大学改革に伴って、旧教養部からの2研究室と薬用植物園改組により発足した薬用資源教育センターの2研究室が新たに加わりました。その後、平成9年 (1997年) には大学院独立専攻 (医療薬学) の2研究室が新たに加わり、平成13年 (2001年) の改組を経て、全国の薬学部の中で最も大きな規模を有する学部 (2つの連携協力講座を含む) の一つとなりました。 

特に、平成13年(2001年)からは、部局の大学院重点化により、従来の大学院医学研究科と薬学研究科を同時に改組して医学・薬学融合型大学院教育組織である大学院医学薬学府が全国で初めて発足しました。医療系学部である医学部・薬学部・看護学部の密接な連携のため、平成16年 (2004年) に西千葉キャンパスにあった約半数の研究室が新しく竣工した医薬系総合研究棟 I に移り、平成23年 (2011年) には医薬系総合研究棟 IIが竣工され、薬学部移転が完了しました。創立130周年に向かって、時代の要請に応えるべく、研究分野の更なる発展・深化を目指し、新たなビジョンの下で極めて活発な教育・研究活動が行われています。


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