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薬学部の概要

研究院長・学部長の挨拶

 私たち人間の生命や健康は、日々、外来や内生の物質(薬のみならず大気や水、食料、生体内ホルモンやビタミン等も含めて)と生命体(組織、細胞やタンパク質、遺伝子などの分子)との相互作用によって維持されています。薬学は、このように私たちの生命体(細胞や生体分子)と、主に薬など外来あるいは内生の化学物質との相互作用を明らかにし、それを応用する事によって私たちの健康増進やより豊かな生活に資する事を目的として考究する学問です。同時に、関連の基礎的な学問分野や医療現場での医療応用分野も包括した幅広い教育研究を行います。
 近年では、癌などの死亡率の高い難病の克服、生活習慣病や脳神経疾患の改善による健康寿命の延伸、地球環境変化に伴い拡大する感染症の治療など、先進的医療の高度化や優れた医薬品開発に対する期待はかつてないほどに高まっています。このような時代の要請に応えるために、新しい医薬品を開発する「創薬」の高度な研究と教育を行うことが、千葉大学薬学研究院・薬学部の大きな目的の一つです。また、医療の現場で医師や看護師と連携して医薬品を適正に使用し、患者と向かい合いながら、医療の現場で貢献する高度な薬剤師を教育・研究することも本研究院・学部の大きな目的の一つです。
 これらの目的のために、千葉大学薬学部では薬学科(6年制:定員40名)と薬科学科(4年制:定員40名)からなる2学科制を採用しています。6年制の薬学科のカリキュラムでは医療系薬学、衛生・社会系薬学を中心とした科目の履修、共用試験、病院と薬局での実務実習が組まれており、医療チームの中で重要な役割を果たすことができる研究マインドを持った高度な薬剤師の養成を目的としています。この薬学科を卒業すると薬剤師国家試験の受験資格が得られます。一方、4年制の薬科学科では創薬や関連分野の基礎研究者および教育者として活躍するための基礎学力と応用力の習得、研究能力を培うために、物理系薬学、化学系薬学、生物系薬学の基盤学問に加え、創薬科学や生命科学に関連する専門科目を重点的に学ぶカリキュラムが組まれています。薬科学科卒業後にはほとんどの卒業生は大学院修士課程に進学し、大学院医学薬学府・大学院薬学研究院において国際的なレベルでの最先端の研究にチャレンジしています。
 千葉大学薬学研究院・薬学部は、我が国で最も歴史のある薬学部の一つであり、その歴史は明治23(1890)年に設置された第一高等中学校医学部薬学科まで遡ります。本学部はこの創設以来126年間の長きにわたり、我が国の薬学の発展に大きく貢献し、国際的にも極めて高い水準の教育研究を進めてきました。本学部・大学院を卒業・修了した数多くの人材は、学界、官界、産業界、医療現場のリーダーとして国内外で活躍しています。若い皆様にはこの歴史と伝統を有する千葉大学薬学研究院・薬学部で学んで、将来に向かって大きく羽ばたいて欲しいと思います。

[薬学研究院長・薬学部長 齊藤和季]